1. 信用リスク削減手法(CRM)とは
信用リスク削減手法(CRM:Credit Risk Mitigation)とは、担保・保証・クレジットデリバティブ・ネッティングなどを活用して、与信先のデフォルト時に銀行が被る損失を軽減する手法の総称です。バーゼル規制では、CRMの効果をRWA計算に反映させるための具体的なルールが定められています。
CRMの効果をEAD・RWAに反映させる方法は大きく2つあります。
- 包括的手法(Comprehensive Approach):担保の価値をヘアカット調整した上でEAD自体を削減する方法
- 簡便法(Simple Approach):担保対応部分のリスクウェイトを担保のRWに置き換える方法
本記事では実務上より広く使われる包括的手法を中心に解説します。保証・クレジットデリバティブによるRWへの反映については別途解説します。
2. SAとIRBにおけるCRM適用の根本的な違い
包括的手法によるEAD削減の適用範囲は、SAとIRBで大きく異なります。以降の解説を読む前に、この前提を押さえておくことが重要です。
SAでは、適格金融資産担保が差し入れられた場合、広く包括的手法を使ってEADを削減することができます。
IRBでは、告示第157条第2項により、包括的手法によるEAD削減が認められるのは以下の2つのケースのみです。
- 適格金融資産担保(レポ形式の取引および信用取引その他これに類する海外の取引に限る)
- 貸出金と自行預金の相殺
それ以外の一般的な与信(通常の貸出金・保証等)については、IRBでは担保・保証の効果をEADには反映させず、LGDを通じてRW(リスクウェイト)に反映させることが原則です。また、告示第157条第16項により、IRB採用行は簡便法を用いることができません。
さらに、不動産担保を通じたRW削減(LTV連動のリスクウェイト引き下げ)はSAにおいてのみ認められる手法です。IRBでは不動産担保の効果はLGD推計の中で間接的に反映される仕組みであり、SAのようにLTVに連動してRWが直接変動する仕組みはありません。
本記事ではSAにおける包括的手法を中心に解説し、IRBにおける例外的なEAD削減(レポ・自行預金相殺)については第9節で取り上げます。
3. 包括的手法の基本的な仕組み
包括的手法では、担保の価値を各種ヘアカット(価格変動・通貨ミスマッチ・満期ミスマッチ等)で調整した後、EADから控除することでリスク削減効果を反映します。
計算の基本式は以下のとおりです。
E* = max(0, E × (1 + He) − C × (1 − Hc − Hfx))
- E*:ヘアカット後の与信相当額(調整後EAD)
- E:担保考慮前のEAD(与信額)
- He:与信に係るヘアカット(与信価値の変動リスク)
- C:担保の時価
- Hc:担保に係るヘアカット(担保価値の変動リスク)
- Hfx:通貨ミスマッチに係るヘアカット
このE*(調整後EAD)をRWA計算の入力値として使用します。担保の効果でE*がゼロ以下になる場合は、ゼロとして扱います。
4. 適格担保の種類
包括的手法でEAD削減効果を認められる担保は、適格金融資産担保に限定されています。適格とされる主な担保と、SAおよびIRBにおける取り扱いは以下のとおりです。
| 担保の種類 | SA | IRB(FIRB) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 現金・預金 | ○ | ○(レポ・自行預金相殺のみ) | 最も安全な担保 |
| 適格格付の債券(ソブリン・金融機関・事業法人) | ○ | ○(レポ形式の取引に限る) | 格付要件あり |
| 主要指数構成株式・転換社債 | ○ | ○(レポ形式の取引に限る) | 取引所上場が条件 |
| 金(ゴールド) | ○ | ○(レポ形式の取引に限る) | ― |
| 不動産担保 | ×(包括的手法の対象外) | × | SAはLTV連動RWで別途対応 |
主要指数構成株式の「代表的な株価指数」
適格金融資産担保に含まれる「主要指数構成銘柄の株式」の判断基準として、金融庁告示Q&A(第89条-Q2)では金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針Ⅳ-2-3-(3)-③が準用されます。同監督指針に明示されている代表的な株価指数は以下のとおりです。
| 国・地域 | 代表的な株価指数 |
|---|---|
| 日本国 | 日経平均株価、日経300指数、東京証券取引所株価指数(TOPIX) |
| アメリカ合衆国 | S&P500種 |
| イタリア共和国 | MIB30指数 |
| オーストラリア連邦 | ASX200指数 |
| オランダ王国 | AEX指数 |
| カナダ | S&Pトロント総合指数 |
| グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 | FT100指数 |
| スイス連邦 | SMI指数 |
| スウェーデン王国 | OMX指数 |
| スペイン | IBEX35指数 |
| ドイツ連邦共和国 | DAX指数 |
| フランス共和国 | CAC40指数 |
| ベルギー王国 | BEL20指数 |
| 香港特別行政区 | ハンセン指数 |
上記以外の指数を使用する場合は、監督当局との事前確認が実務上求められます。
5. ヘアカットの種類と水準
ヘアカットは、担保・与信の価値変動リスクを保守的に見積もるための割引率です。告示では監督当局が標準的な水準(標準的ボラティリティ調整率)を規定しており、内部モデルを用いた自行推計も認められています。
【実務上の注意】ボラティリティ調整率の下限について
バーゼルⅢ最終化の国際合意文書では、包括的手法におけるヘアカット(ボラティリティ調整率)に下限が設けられました。内部モデルを用いて自行推計するヘアカットが規制上の標準的ヘアカットを大幅に下回ることを防ぐ趣旨です。しかし日本の告示附則第13条では「当分の間、適用しない」とされており、現時点ではこのヘアカット下限は日本国内では効力を持ちません。この経過措置がいつ終了するかは現時点では明示されておらず、今後の動向を注視する必要があります。
(1)担保に係るヘアカット(Hc)
告示上のヘアカット(標準的ボラティリティ調整率)は、担保の種類・信用力・残存期間に応じて以下のとおり定められています。債券については発行体が「特定の発行体」(中央政府・中央銀行・国際決済銀行・我が国地方公共団体・政府関係機関等)か否かで値が異なります。
① 債券担保(高信用力:信用リスク区分1-1、2-1等)
| 残存期間 | 特定の発行体 | それ以外の発行体(非証券化) | 証券化エクスポージャー |
|---|---|---|---|
| 1年以下 | 0.5% | ― | 2% |
| 1年超3年以下 | 2% | 3% | 8% |
| 3年超5年以下 | 2% | 4% | 8% |
| 5年超10年以下 | ― | 6% | ― |
| 10年超 | 4% | 12% | 16% |
② 債券担保(中程度の信用力:信用リスク区分1-2、1-3、2-2等)
| 残存期間 | 特定の発行体 | それ以外の発行体(非証券化) | 証券化エクスポージャー |
|---|---|---|---|
| 1年以下 | 1% | 2% | 4% |
| 1年超3年以下 | 3% | 4% | 12% |
| 3年超5年以下 | 3% | 6% | 12% |
| 5年超10年以下 | 3% | 12% | ― |
| 10年超 | 6% | 20% | 24% |
③ 債券担保(低信用力:信用リスク区分1-4、2-4)
| 残存期間 | 特定の発行体 | それ以外の発行体(非証券化) |
|---|---|---|
| 全ての期間 | 15% | ― |
④ 株式・金・その他
| 担保の種類 | ヘアカット |
|---|---|
| 指定国の代表的な株価指数構成銘柄の株式および金(ゴールド) | 20% |
| 上場株式(上記以外) | 30% |
| 投資信託等 | 投資対象資産のヘアカットのうち最も高い値(加重平均も可) |
| 現金および自行預金 | 0% |
| 適格金融資産担保以外の資産 | 30% |
(2)通貨ミスマッチに係るヘアカット(Hfx)
与信と担保の通貨が異なる場合(例:円建て与信に対してドル建て担保を差し入れる場合)、為替変動リスクを考慮して標準的に8%のヘアカットが適用されます。なお、毎営業日の時価評価を行っており保有期間が10営業日のときに8%とされています。
(3)与信に係るヘアカット(He)
レポ取引等において与信側の有価証券の価値が変動する場合に適用されます。通常の貸出金では適用なし(He=0%)です。
6. 満期ミスマッチの扱い
担保の契約期間が与信の契約期間より短い場合(満期ミスマッチ)、担保の効果を全額認めることは保守的ではありません。このため、ミスマッチがある場合は以下の調整式でCRMの効果を逓減させます。
Pa = P × (t − 0.25) / (T − 0.25)
- Pa:満期調整後のCRM価値
- P:満期調整前のCRM価値
- t:CRM(担保)の残存期間(年)
- T:与信の残存期間(年)
なお、担保の残存期間が3ヶ月未満の場合はCRMの効果が認められません。
7. 計算例(通常の与信に対する担保)
以下の条件で包括的手法によるEAD削減効果を計算します。
- 与信(貸出金):100億円(円建て)、残存期間3年
- 担保:高信用力の事業法人債(特定の発行体以外・非証券化、円建て)、時価60億円、残存期間2年
- He = 0%(通常の貸出金)、Hc = 4%(高信用力債・3年超5年以下相当)、Hfx = 0%(通貨一致)
- 満期ミスマッチあり(担保残存2年 < 与信残存3年)
Step 1:満期ミスマッチ調整
Pa = 60億円 × (2 − 0.25) / (3 − 0.25) = 60億円 × 1.75 / 2.75 ≒ 38.2億円
Step 2:ヘアカット調整後のEAD計算
E* = max(0, 100億円 × (1 + 0%) − 38.2億円 × (1 − 4% − 0%))
= max(0, 100億円 − 38.2億円 × 96%)
= max(0, 100億円 − 36.7億円)
= 63.3億円
担保がなければEAD100億円であったところ、包括的手法の適用によりE*(調整後EAD)は63.3億円まで削減されます。この63.3億円にリスクウェイトを乗じてRWAを計算します。
8. ネッティングによるEAD削減
同一の取引相手方との間に適格なネッティング契約(マスターアグリーメント等)がある場合、貸出金と自行預金を相殺してEADを削減することができます。
なお、ここでいう「自行預金」には、自行の預金のほか、債券および信託受益権(元本補填契約が締結されているものに限る)等も含まれます(告示Q&A第89条-Q3)。
ネッティングが認められる要件は以下のとおりです。
- 法的に有効なネッティング契約が締結されていること
- 随時、正味の与信残高または受信残高を把握できること
- 資金調達リスクおよび金利リスクを管理していること
通常のネッティング後のEADは以下の式で計算します。
E_net = max(0, ΣE − ΣC)
なお、デリバティブ取引のネッティング(クロスプロダクトネッティング)については、SA-CCRの枠組みで別途取り扱われます。
複数のレポ取引が同一ネッティング契約下にある場合の特別計算式
法的に有効な相対ネッティング契約下にある複数のレポ形式の取引および信用取引その他これに類する海外の取引については、単純なΣE-ΣCではなく、告示第104条に定める以下の特別計算式によりEADを算出します。
この計算式が適用される前提条件は以下の2つです。
- 当事者の一方に取引を終了させることができる事由が生じた場合に、他方の当事者は当該ネッティング契約下にある全ての取引を適時に終了させ、一の債権又は債務とすることができること
- 当該場合において、担保の速やかな処分が認められること
なお、ネッティング契約の対象となる取引のうちマーケット・リスク相当額の算出対象である取引が含まれる場合は、追加要件として①毎営業日の時価評価と②担保が適格金融資産担保であることを満たす必要があります。
計算式(告示第104条)
E* = (ΣE − ΣC) + 0.4 × ネット・エクスポージャー + 0.6 × (グロス・エクスポージャー / √N) + Σ(Efx × Hfx)
| 変数 | 定義 |
|---|---|
| E* | 信用リスク削減手法適用後エクスポージャー額(零を下回らない値) |
| ΣE | 相手方に提供している資産の時価の合計額 |
| ΣC | 相手方から受領している資産の時価の合計額 |
| ネット・エクスポージャー | Σ(Es × Hs) により算出される額の絶対値 |
| グロス・エクスポージャー | Σ(Es × |Hs|) により算出される額 |
| Es | 証券ごとのネット・ポジションの時価の絶対値 |
| Hs | ネット・ポジションの符号が正の場合は当該証券に適用すべきボラティリティ調整率、負の場合はマイナス1を乗じた値 |
| N | ネッティングセットに含まれる証券の数(Esが最大値の10%未満の証券は除く)の平方根 |
| Efx | 通貨ごとのネット・ポジションのうち、決済通貨と異なる通貨によるポジションの額の絶対値 |
| Hfx | 通貨が異なる場合に適用するボラティリティ調整率 |
この計算式の構造上のポイントは以下の3点です。第1項(ΣE − ΣC)はネッティングセット全体の正味エクスポージャーで、担保超過状態ではマイナスになります。第2・3項はネットとグロスのボラティリティを加重平均する調整項で、証券数が多いほど(√Nが大きいほど)グロス項が小さくなる分散効果が働きます。第4項は通貨ミスマッチがある場合の為替ボラティリティ調整です。
計算例
以下の条件で告示第104条の計算式を適用します。
| 取引 | 提供資産(ΣE) | 受領資産(ΣC) | 証券種別 | Hs |
|---|---|---|---|---|
| 取引A(債券貸出) | 100億円 | 105億円(現金) | 高信用力事業法人債(3年) | +4% |
| 取引B(債券借入) | 80億円(現金) | 85億円 | 高信用力ソブリン債(2年) | −2% |
通貨はすべて円建て(Hfx=0%)。N=2(証券2本、いずれも最大Esの10%以上)。
Step 1:ΣE − ΣC
ΣE = 100 + 80 = 180億円、ΣC = 105 + 85 = 190億円
ΣE − ΣC = 180 − 190 = −10億円(担保超過状態)
Step 2:Es・Hsの整理
| 証券 | Es | Hs | Es × Hs | Es × |Hs| |
|---|---|---|---|---|
| 高信用力事業法人債 | 100億円 | +4% | +4億円 | 4億円 |
| 高信用力ソブリン債 | 85億円 | −2% | −1.7億円 | 1.7億円 |
Step 3:ネット・エクスポージャーとグロス・エクスポージャー
ネット = |4 + (−1.7)| = 2.3億円
グロス = 4 + 1.7 = 5.7億円
Step 4:E*の計算
E* = max(0, (−10) + 0.4 × 2.3 + 0.6 × (5.7 / √2) + 0)
= max(0, −10 + 0.92 + 2.42)
= max(0, −6.66億円)
= 0億円
この例では担保が十分に超過しているため、ボラティリティ調整を加えてもE*はゼロとなりEADはゼロです。
【重要】中核的市場参加者との取引はボラティリティ調整率が不要
告示第101条により、以下の9つの要件をすべて満たすレポ形式の取引については、第91条または第104条の算式においてボラティリティ調整率を適用することを要しません。すなわち、Hs・Hfx = 0%として計算できます。
- 当該レポ形式の取引が、中核的市場参加者を取引の相手方とする取引であること
- エクスポージャー及び適格金融資産担保の双方が、現金、自行預金または中央政府等及び我が国の地方公共団体の発行する債券のうち標準的手法で0%のリスクウェイトが適用されるものであること
- エクスポージャー及び適格金融資産担保が、同一の通貨建てであること
- 当該レポ形式の取引が取引の実行日の翌営業日に終了すること、または標準的手法採用行がエクスポージャーと適格金融資産担保の双方につき毎営業日に時価評価を行うとともに担保額調整に服していること
- 取引相手が担保額調整に係る義務を履行せず担保の処分を行う場合、当該時価評価の日から担保の処分が可能となるまでの日数が4営業日以内であること
- 当該取引の決済を処理するために用いている外部のシステムの信頼性が確保されていること
- 当該取引が、中核的市場参加者間で同種の取引のために一般に用いられている約定形態を満たした取引となっていること
- 取引相手が現金又は証券を引き渡す義務、追加担保を提供する義務その他の義務を履行しない場合に当該標準的手法採用行が当該取引を直ちに終了可能であることが文書で明示されていること
- 当該標準的手法採用行が取引を終了させることができる事由(取引相手による義務不履行・債務超過・破産手続開始の決定等)が取引相手について発生した場合に、当該標準的手法採用行が直ちに担保を処分する権利を有していること
ここでいう「中核的市場参加者」とは、中央政府等・地方公共団体・地方公共団体金融機構・政府関係機関・外国の中央政府以外の公共部門、金融機関(預金取扱金融機関等・外国銀行・銀行持株会社等・第一種金融商品取引業者・経営管理会社・証券金融会社等)、規制対象投資信託等、存続厚生年金基金・企業年金連合会、金融商品取引清算機関等が該当します。
実務上、国債を担保とした翌日物レポ取引(GCレポ)が典型的な適用対象です。この場合Hs・Hfxともにゼロとなるため、E*はΣE−ΣCのみで計算でき、担保管理が適切であればE*≒0に近づきます。
9. IRBにおける例外的なEAD削減
第2節で述べたとおり、IRBでは包括的手法によるEAD削減は原則認められませんが、告示第157条第2項が定める以下の2ケースは例外です。
①レポ取引等:レポ(債券の現金担保付売買)および信用取引その他これに類する海外の取引については、SAと同様にヘアカットを適用した担保価値でEADを削減することができます。レポは担保が日々の時価評価に基づき動的に授受される仕組みであり、担保の効果をLGDで表現するよりEADで直接削減する方が実態に即しているためです。複数レポのネッティングについても、告示第104条の計算式(第8節参照)が準用されます。
②貸出金と自行預金の相殺:適格なネッティング契約に基づき、同一取引相手方に対する貸出金と自行預金(元本補填契約付き債券・信託受益権を含む)を相殺してEADを削減することができます。
これら2ケース以外の一般与信については、担保・保証の効果はLGDの引き下げという形でRWに反映されます。担保付き与信ではデフォルト時の回収率が高くなるためLGDが低下し、結果としてRWが下がります。保証についても、保証人のPDやLGDに置き換える「代替アプローチ」を通じてRWに反映されます。
まとめ
信用リスク削減手法(CRM)と包括的手法によるEAD削減のポイントを整理します。
- IRBでの包括的手法によるEAD削減はレポ形式取引・自行預金相殺の2ケースのみ。それ以外はLGDを通じてRWに反映。簡便法も不可
- 不動産担保のLTV連動RW削減はSAのみの仕組み
- SAの包括的手法ではヘアカット調整後の担保価値をEADから控除してE*を算出
- ヘアカットは担保種類・信用力・残存期間・通貨ミスマッチに応じて決定。主要指数構成株式と金は20%、その他上場株式は30%
- 担保の残存期間が与信より短い場合は満期ミスマッチ調整によりCRM効果を逓減
- ボラティリティ調整率の下限は日本では当分適用しない(告示附則第13条)
- 適格担保の主要指数構成株式は14か国・地域の代表的指数が監督指針に明示
- 自行預金には元本補填契約付き債券・信託受益権も含まれる
- 複数レポのネッティングは告示第104条の特別計算式を使用。ネット・グロスのボラティリティ調整項が加わる
- 中核的市場参加者との9要件を満たすレポ取引はボラティリティ調整率の適用が不要
次回は、SA-CCRによるデリバティブのEAD計算について解説します。デリバティブはオンバランス・オフバランスの概念とは異なる枠組みでEADが算出されるため、CCFとは別の計算ロジックが必要です。
前回記事:EAD計算の基本とCCF・オフバランス項目の実務【第1回】
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